アフガン相模空港

悪質なフェイク記事を発信することで有名なサイトです。皆さん気をつけてください。

僕は碇シンジだった

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||を見てきた。

映画館には同じようにエヴァを観に来た小学生がいた。上映前には映画館のロビーに友達同士で集まって、どういう展開になるのか話し合っていた。

かつては僕もそうだった。初めてエヴァンゲリオンを知ったのは確か小学六年生の時で…友達を伴って、映画館まで皆で新劇場版:破を観に行ったのを覚えている。たまたま今回観に行ったのがその時と同じ映画館と同じスクリーンだったため、不意に懐かしさを感じた。

12歳の僕にとって、シンジはちょっぴり年上だったが、ちょうど背伸びがしたくなる年ごろゆえ、スクリーンに映るシンジへ自分を投影して楽しんでいたと思う。すべてを理解はできていなかったと思うが、シンジとともに使徒に寄生された参号機に脅え、綾波使徒から救出し快哉を上げたのは間違いない。

中学生になっても僕はエヴァンゲリオンを見ていた。破を見た後感銘を受けた僕は、TV版のビデオを買って嘗め回すように見た。旧劇場版の突き放したような終わり方に困惑もしたが、あの破滅的な展開で心がざわつく感覚がたまらなく好きだった。ちょうどその頃、中学校生活に馴染めず不登校になり、よりシンジの抱く戦いへの恐怖や、他人への恐怖に共感するようにもなっていた。そして、もちろんQも映画館に観に行った。

EoEをリアルタイムで見ることができなかったものだから、Q公開当初の混乱した評判は、まるでその当時を追体験してるようで心地が良かった。実際に観に行ったら言われているほどひどくは感じなかった、とは前にも書いたが、僕がなぜQを受け入れられたか、と言えばそれもシンジに強く自己を投影していたからだろう。

実際には作中同様に14年の年月が経ったわけではないが、それでも僕には破とQの間はとっても長く感じられた。思春期の3年は、それ相応の重みがあったと思う。さて、長い時間をおいて物語の続きを見てみれば、シンジは皆に拒絶され、挙句前作でやった事はすべて裏目に出て… これに違和感を感じなかったわけではないが、作中シンジが残酷な運命に翻弄される姿が、三年越しの新作に困惑する自分とよく同調して、やはり自分の事のように楽しめたのだろう。

結局、僕は主人公、碇シンジに感情移入することでエヴァを楽しんでいたのだと思う。それはシンエヴァでも同様だった。

コロナウイルス感染症や、それとは関係なく僕がダメだったせいもあって…最近の僕は塞ぎこんでいた。八年経ってまだシンジと同じ気分だ、感情移入しているんだと言ってのけるのは厚かましくはあるが、シンエヴァ本編でシンジが旧友たちに再会してもうつむいたままだったのは、まるで自分を見ているような気がした。

あるいは、僕はエヴァに破滅的かつ悲観的なストーリーを求めていたものだから、第三村でシンジとアヤナミがまるでセラピーのように、人間性を取り戻していく作業が受け入れられなかったのかもしれない。とにかく僕は、スクリーンの向こうのシンジと同じく、檄を飛ばすアスカや、手を差し伸べるトウジ、ケンスケから心を閉ざした。

奇妙なもので、僕は旧劇場版の壮絶な運命を課せられるシンジには非常に感情移入できた一方で、シンエヴァの、世界が半ば滅んでもなお、優しい世界が待っていることが受け入れがたかったのだ。

シンジは「なんでそんなに皆優しいんだ」と言っていたと思うが、僕もシンエヴァの展開をそう感じていたのだった。

それでも、アヤナミレイの成長や、アスカの叱咤を経て、シンジはいつしか第三村の人々と打ち解け、自らも仕事の手伝いをするようになった。そして、アヤナミレイとの離別を経て、ついにはヴンダーに再び乗る決断をするまでに至った。

ここから僕は碇シンジではなくなった。

僕だったら、13号機から引きずり出された後、誰かに心を開くことができただろうか。

僕だったら、自分が壊した世界に生き残った人たちの顔を見て話すことはできただろうか。

僕だったら、目の前で少女が消滅して、それでも前に進む決断をできただろうか。

できない。

それでも、碇シンジは心を開いた。碇シンジは前へ進んだ。彼自身の意思で。

そして、シンエヴァのクライマックスでは、碇ゲンドウの手による補完計画、アディショナルインパクトが発動する。ヴィレの奮戦もあと一歩のところで至らず、シンジが父親を止める唯一の希望となった。

ここまで来ると僕とシンジの隔たりは決定的になってしまった。EoEでシンジとともに体験したように、たとえ他者が怖くても、引き起こされた補完計画を拒絶する、それでも傷つく世界を選ぶ。そこまでは同じ心持ちだった。

けれど、ヴィレや世界、友人や家族の命運を全て背負って、補完計画を止めに向かう。それは非常に重みのある行動で、強くなければ選べない選択肢であると感じた。

主人公として立派な選択だと思う。そんなシンジがとても頼もしく、大好きだと思う。

けれど、もうシンジは僕の投影ではなくなってしまった。

さらに、旧劇場版と異なり、補完計画の渦中の精神世界で、それまでの人生やトラウマを逡巡する主体はシンジではなくなった。自らの心を吐露するのは、すべてを引き起こしたゲンドウであり、共に戦ってきたアスカであり、助けようとした綾波であり、そして、前作でシンジの心を救って見せたカヲルだった。

シンジは精神世界の中で彼らの心を見届け、彼らを救って見せた、そう感じた。EoEで、自らの葛藤を爆発させて壊れそうになるシンジではなかった。

彼はすでに第三村で人間性を回復したのみならず、他者を抱擁するまでに成長したのではないだろうか。

シンジはセカイの渦中にある悩めるティーンエイジャーではなく、人々の心を救うヒーローになっていたように見えた。

映画を見終わった時、僕にとってシンジはヒーローだった。素晴らしい主人公で、シンジの事が好きになったと思う。

けれど、僕ではなくなった。

それをとても寂しく思う。

 

 

 

成長したシンジが僕ではなくなったのか、成長しない僕がシンジでなくなったのか。

後者だとして、僕が作中に現れているのは、それは悩み続けるゲンドウの姿としてではないか。

いつしか僕は、年老いて尚もどこか遠くに救いを求め続ける、奇妙な人物になってしまっていたのか。

飽くまで作中の人物に自分を当てはめた見方をしてしまうなあ、と思いつつも、僕はそう考えたりもした。

僕はまだ、エヴァンゲリオンにさよならできそうにない。

 

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

をまだ観ていない。

8年間エヴァの続きを待ち望んでいたし、その思いは今も変わらない。

ただ、映画館に初日に観に行く勇気がなかった。

このご時世、挙って映画館に押し掛けるのが憚られたり、ちょうどコミケに向けて書いている原稿が佳境になっていたり、初日に行かなかった理由はいくつか挙げられるが…

まあ、結局これは僕自身の弱さなんだろう。

初日にスケジュールを開けられなかったわけでもなく、映画館が近所になくて行けなかったわけでもない。要するに初日に行くということは、「誰よりも早くエヴァを終わらせる(完結させる)行為」だから、怖かったのかもしれない。

強引に自己正当化をしてみる。

初日に映画館へ向かい、作品をまっさらな状態で鑑賞する体験もかけがえのないものではあるが、初日組の感想を手掛かりに、作品へのイメージを膨らませて、スクリーンで答え合わせをする、そんな楽しみ方も、現在公開中で、皆がそれを見ている「時代」だからこそできる体験ではないか、そう思ったのだ。

前作、エヴァQの公開時も僕は公開初日には行かなかった。初日やら公開初期にいち早く観に行った人々の感想は、概ね阿鼻叫喚だった。前作までの内容が大きく覆される展開。難解なクライマックス。「Q」公開前夜は「破」のTV放映や、アクションシーンとしての白眉であるUS作戦の先行公開など、旧エヴァと比べれば素直な盛り上げ方で興行に臨んでいたからある種当然の結果だったかもしれない。

だけど、そんなQの評判に僕は興奮していた。旧世紀版、EoEで、ネルフ本部が戦略自衛隊によって蹂躙、メインキャラも粗方死亡した挙句、抽象的かつ自己啓発的な補完計画の発動、そして突き放すかのようなラストシーン。あっけにとられるオタク。そんな、EoE公開当時の空気を追体験できているような気がして気持ちよかったからだ。

で、僕は公開から1週間ほど遅れてエヴァQを観に行ったと思う。その時抱いた感情で覚えているのは「なんだ、案外わかりやすいじゃん」と言う気持ちだった。今思うと「Q」は何が起こってるのかまるで分らない映画でしかないが、14年間の空白で突き放されたシンジと、観客の意識とがうまくシンクロしていて、物語としては思っていたより理解しやすかったのだ。「気持ち悪い」がまた来るか!?と身構えていたらそれもなかった、と言う感じだった。

シンエヴァの公開には、そうした前回の経験のリベンジのような思いを抱いていた。EoE、あるいはイデオン発動編のように、凄惨で難解なクライマックスで僕達観客の脳が今度こそ破壊されるのではないか。いや、むしろ破壊してほしい。どこか自分の中にはそんな思いがあったのだ。

 ところが、初日に観に行ったオタクたち、案外皆おとなしいじゃあるまいか。皆納得した風じゃあるまいか。たまにネタバレつきの感想を観ても、存外まともで健やかな展開が待っていそうに聞こえるじゃありませんか。

エヴァQで落ちるところまで落ちたのだから、これ以上滅茶苦茶にしろと言ってもどうすれば、と言うのも事実ではあるが、それにしても既見勢の感想が腑抜けて見える。まるで勝手に満足して「良い、すべてこれで良い」とLCLへ還っていった旧ゼーレの老人たちを目の当たりにしたような居心地の悪さを僕は感じている。

まあ、まだ僕はほんとにまだ見てないし、映画としての評価とかは干渉せずに下せるわけではない。すっかり見る前から肩透かしを食らった気分ではあるが、今週末には自分の目で確かめ、結論を出すつもりだ。

だけども、映画を観る以前に、映画を見た人たちの感想から想像力を肥大化させて感じた感情、あるいは一種のルサンチマンはこうして今、言語化しておくべきだと思った。だからここに書いておくことにした。

 

 

実際に観たら掌返すかもしれないが、それだったらむしろそのほうが幸せかもしれない。

エヴァンゲリオンバトルフィールズの話をまたすることにする

最近はセガサターンエヴァを扱った同人誌の作業に追われていて、ブログを更新する暇がなかった。(と、いうことにしておこう)僕の原稿遅延と共にシン・エヴァの公開日も延期が続いていたが、ついに今度こそ公開されそうだ。楽しみである。

f:id:sivedisc:20210304112628p:image

…で、お昼休みのちょっとした時間を使って現在も絶賛展開中のエヴァンゲリオンバトルフィールズの話をしたいと思ったのだが。

初期の連射武器偏重の極端な戦闘バランスは幾らか改善され、新キャラクター・新機体も追加されたため、最近復帰してまたやっている。

以前に書いた記事が「エヴァンゲリオンバトルフィールズ 攻略」で検索するとgoogle検索で1ページ目に出てきてたまげたりはした。適当な記事だったが廃墟同然の企業ウィキよりかはマシな情報が乗ってたと思う。

これまでの記事…適当に書いたので敬体と常態が混じってるダメダメな記事だった…にゲームの基礎と初期のバランスは書いてあるからそこは省略するとして。

有料コンテンツのバトルパスを購入しないと先行実装のアスカやカヲルが使えない悪夢のような時期もあったが、時間と共にそういったコンテンツも解禁され、少しずつ遊びやすくなってきた、と思う。

まず、連射武器で相手を硬直させてコンボを入れる戦法が強すぎた点については、連射武器そのもののコスト調整のほか、妨害スキルや、被弾ダメージを必殺技ゲージ増加に転化するスキルなどでテコ入れが入った。カシウスの槍や零号機専用大型シールドのような特殊近接武器の強力さもプレイヤー間には周知され、射撃の隙の読み合いのようなゲーム展開は廃れたといっていいだろう。

f:id:sivedisc:20210304112620p:image
f:id:sivedisc:20210304112624p:imagef:id:sivedisc:20210304112713j:image

つまり僕は勝てなくなった。単純な戦法がいつまでも通用するわっきゃないのだ。

そういった状況でいかに勝ちを狙いに行くかと言えば、育成の行き届いた機体だけでPvPに臨むことになるのだった。具体的にいうと初期から使ってるマリと8号機以外使わなくなってしまった。

https://twitter.com/aviationsagami/status/1367326869570252811?s=21

最近はこんな感じだ

このゲームは赤・緑・青の三すくみがあり、それが若干攻撃相性の多寡に影響している。が、それよりも深刻なのはキャラクターと機体のレベルである。

攻撃力や防御力がレベルで若干変動してしまうのはやむを得ないが、レベル1と75ではアクションの敏捷性に雲泥の差があるのだ。同じタイミングで同じコマンドを押しても、向こうのプレイヤーに先に動かれて仕舞えば手も足も出ない。おそらく上位プレイヤーでもレベル1の機体・キャラクターを使っては初心者相手に勝利することは難しいだろう。

キャラクターの追加によりゲーム展開が豊かになったとはいうが、僕自身はずっと8号機を使ってないと勝てないのだからあまり変わりないままかも。

エヴァンゲリオンそれぞれの機体は、装備する武器の種類や数などでそれぞれ個性がついていて、プレイしてすぐにその機体の特性に気がつけるのでまだ良い。

しかしキャラクターは、所詮はステータス上の数値とボイスなどの演出にしか差異がなく、勝ちを狙いに行くなら使い慣れたキャラクターを使うほかに選択肢はないのだ。こうして僕は今日も単調なゲームプレイを続けるのだった。
f:id:sivedisc:20210304112638p:image

やたら固い使徒を倒す「対使徒戦闘」でしか経験値アップアイテムが入手できなかったサービス当初に比べると、零号機の出来損ないのようなエヴァンゲリオンをバッサバッサと倒す「グラウンドゼロ」の実装により、強化アイテムやコイン、或いは石までコンスタントに入手できるようになったのは歓迎したい。未だ経験値関係のシステムに不満は残るが、サービス開始当初ほどの苦痛さは感じない。

マップの増設も同様で、上位施設建設のために必要な資材もプレイヤーが生産できるようになったため、今となってはマップの施設拡張に苦労することは無くなった。

概ね、システム面では無難なところに落ち着いた、と言えるだろう。

f:id:sivedisc:20210304112754j:image
f:id:sivedisc:20210304112758j:image

まあ、それだけでは話題が尽きないのがこのゲームで。

エヴァンゲリオン頭部型「リードコン」と、それとリンクして遊ぶフィギュアーは今各地でワゴンの主となっていて、第二弾こそ発売されたが、第三弾は今の所発売されていない。こればかりは確実に失敗だったと言えよう。なにせ普通に遊んだ方が強いからね…(アクションゲームだからやむを得ないか)

とりあえずシナリオの面白かったところを挙げてみる。

f:id:sivedisc:20210304112438j:image
f:id:sivedisc:20210304112450j:image

f:id:sivedisc:20210304112517p:image
f:id:sivedisc:20210304112509p:image

ネットアイドル路線をめちゃくちゃに押し出すコトネ。世界が滅んでそうなヴンダー管内でもお構いなしだ。
f:id:sivedisc:20210304112610j:image
f:id:sivedisc:20210304112603j:image
f:id:sivedisc:20210304112459j:image

f:id:sivedisc:20210304112607j:image
f:id:sivedisc:20210304112552j:image

本編よりかはヴンダー内でまともな扱いを受けているシンジ。

f:id:sivedisc:20210304112432j:image
f:id:sivedisc:20210304112523j:image
f:id:sivedisc:20210304112548j:image
f:id:sivedisc:20210304112535j:image
f:id:sivedisc:20210304112559j:image

このゲーム特有のミサトのダル絡み。
f:id:sivedisc:20210304112514j:image
f:id:sivedisc:20210304112506j:image
f:id:sivedisc:20210304112503j:image
f:id:sivedisc:20210304112613j:imagef:id:sivedisc:20210304112543p:image
f:id:sivedisc:20210304112526p:image

f:id:sivedisc:20210304112617j:image

ヴンダー管内で恐怖のUMA扱いを受けるペンペン。
f:id:sivedisc:20210304112555j:image
f:id:sivedisc:20210304112447j:image
f:id:sivedisc:20210304112442p:image

BFシステムをめぐる陰謀?
f:id:sivedisc:20210304112531j:image

ほうれん草を買いに行くアスカ。

f:id:sivedisc:20210304112454p:image

そして、シナリオ面で非常に不可解なのは、特に脈絡もなくエヴァQ以降のヴィレ/ネルフ分断時代とエヴァ破時代準拠の第3新東京市が並立することになったことが挙げられる。元からシミュレーションゲームのミニイベント以下のようなキャラクターのやりとりしか起こらないこのゲームで、派閥間の対立や陰謀などは起こるはずもなく、ましてやガチャを引いてキャラクターを凸らないと一部シナリオが読めないシステム上、そうした歪さは些細な問題だと言えるのだが…

 f:id:sivedisc:20210304112632p:image

さてさて、徒然なるままにゲームへの雑観を描いていたらそろそろ2000字だ。エヴァゲーの同人誌にはもうちょっと体系的にこのゲームの説明を書きたいとは思っているが、こういうのはその時ゲームに何を感じているかの気分が現れてるのが重要なので、とりあえず今回はこれでアップしておく。

どういうことかというとライブ感を重視して前の記事の誤字とかは直さないということだ。許してくれ。

ただで映画を見よう

 インターネットの進歩というのはすさまじいもので、昔では信じられなかったような量の映画が家にいるまま見られるようになる時代になりました。やはりAmazonやネットフリックスなどの定額見放題サービス、いわゆるサブスクのそれが目覚ましいですが、お金を出さなくても結構映画やアニメを見られたりします。

 それこそ、Youtubeには20年前からアニメや映画が無断でアップロードされていましたが…そうではなく、公式に権利を取得して配信されているものだけでもかなりの量があるという話です。広告で収益を得る、AVODAdvertising Video On Demand)という仕組みで、日本ではGyaoやABEMAなどが大手でしょうか。

gyao.yahoo.co.jp

 Youtubeの公式チャンネルが宣伝などを目的にエピソードを無料配信する例も増えてきました。

www.youtube.com

ガンダムチャンネル。これバンダイチャンネルと名前が紛らわしくないか?

www.youtube.com

色々あるけどルパン三世が嬉しい。

www.youtube.com

ここで出崎版BJを全編配信しててびっくりした。

この辺りが大変熱心にアニメの本編を配信していて、非常に有難いなと言った具合です。

 で、まあこれは前置きで、これらは所詮国内で展開されてるサービスで、コンテンツも国産のものが中心です。(だからタイトルに反してアニメのチャンネルばっかり)

 ですが幸いにして、海外でも類似のサービスが展開されているのでそれを備忘録代わりに上げようと思ったんですが、やや偏ってる気がします。今後追加するかも。

www.youtube.com

モスフィルム。ロシアの映画会社だけれど英語字幕がついているので見やすい。

www.youtube.com

シャウトファクトリー。本当は特撮などのサブスクライブの会社だけれど第一話を宣伝のために無料配信している

www.youtube.com

雑多なものを配信してるが個人的には「ハイランダー」をやってて嬉しかった

 

 これらはすべて、英語や外国語で配信されているため、非英語話者には若干とっつきづらいものがあるんですが、そこはYoutube機械翻訳機能でとりあえずは理解可能にしてくれるのでありがたいところです。きっとこれ以外にもチャンネルはたくさんあって、パブリックドメインでアップロードされた映画などを含めれば膨大な数にはなるのだけれど…権利関係が怪しいものも少なからず入ってくるので、ここまではセーフと線引きするのは難しいでしょう。

 ところで、著作権というものは海を越えれば条件も変わるもので、それがビデオソフトのリージョンコードなどにも表れているわけですが、これはネット動画配信でも例外ではありません。Youtubeの他で映画を無料配信しているサービスを見つけようとしましたが、これが結構日本国内では見ることができないものばかり。VPNを通して国籍詐称をすれば見る事もできましょうが、そこは権利的にはやや、怪しい範囲になるのではないかと思われます…

app.plex.tv

そんな中で唯一国内からも見ることができたのがこのPLEXでした。本来これはPCに入ったビデオや音楽を管理するメディアセンター的なサービスで、VODは本体ではないようなのですが、なかなか配信内容がマニアックで魅力的なんです。

 やはり古い映画が多いですが、SFやホラーの中でもマニアックなカルト映画がそろっていてなかなか魅力的。上に上げたほかにも韓国の怪獣映画「大怪獣ヨンガリ」とかもあります。映画マニアを唸らせるラインナップなので、お試しあれ。

GTAVのRockstar Games Launcher のエラーが直った。ほんとだよ

今年の夏ごろにEpicにGTAVを配布されて以来、GTAオンラインをやり続けている。

 元からオープンワールドのゲームが大好きだったけれど、それにオンライン的なやりこみ要素が追加されると無限に時間がとけてゆく。追加コンテンツのための費用ははゲーム内通貨でも100万ドルを超え、それを稼ぐのだって決して容易ではないけれど、どんどんお金を稼いで、飛行機やスーパーカーをそろえてしまう。

 まあ、そんなこんなで日々ログインを続けていたら、ある日から起動時にRockstarGamesLauncherが落ちるようになってしまった。

f:id:sivedisc:20201114220528p:plain

Epicで導入したゲームだから、通常起動はEpicから行うもので、ゲームランチャーというのは実質会員IDの認証に使うようなものだ。事実ここでエラーが表示されてもゲーム本編を遊ぶことが出来た。

だがまあ、それで何も起こらないわけではなく・・・作中屈指の稼ぎコンテンツである「ダイヤモンドカジノ強盗」の終盤に、逃走するために車に乗る際、必ず落ちるようになってしまったのだ。

別にゲームが遊べないわけではなく、他のミッションは問題なく遊べるわけなのだが、その「ダイヤモンドカジノ強盗」の終盤に車に乗ったときだけ落ちてしまうので、困ってしまった。

この、強盗の後車に乗ったときに落ちる・・・というのはばかばかしい条件にも見えるが、5回くらい強盗に再挑戦してそのつどクラッシュしていたので、それが一つの原因であることには間違いないようだった。

落ちるたびに30分くらいのミッションがパアになるので、そのたびに苦労が水の泡になりとてもがっかりする。検証を手伝ってくれた友人氏には感謝しかない。

検証の中で、車に乗らなければ落ちないということがわかったため、警察から徒歩で逃走してクリアしたこともあった。徒歩でロスサントスを散策するのはそこそこ楽しかったが、苦行だった。そして、それでも次の強盗をしたときにゲームはクラッシュした。ちなみに消防車に乗って逃げればクラッシュしなかった。一体どういう処理をしているのだろう…

 こういったとき、セキュリティソフトを停止したり、ゲームやドライバーを再インストールしてみるのがセオリーだし、実際そうしてみた。それでもゲームの不具合は直らないようだった。そもそも使っているパソコンがwindows7ポンコツで、最近5年目に突入したものだから、ゲーム外に原因がある可能性は高いのではないか、とは思った。

このままクラッシュし続けても仕方がないので、グーグル翻訳片手にRockstarのサポートに連絡した。サポートは当初はドライバーの再インストールなど、月並みな対処法の提案をしてきて若干がっかりした。しかし、毎回半日ほどで返事をくれたので、やり取りを重ねる中でエラーログを先方に検証してもらい、対処法を見つけることが出来た。

なんか英語しか受け付けてないイメージがあったので最初から英語で送ったが、日本語でサポートしているかどうかは定かではない。とにかく彼らはgoogleのぎこちない文章でも的確にサポートしてくれた。

結局どういう作用の結果落ちるのかイマイチわかっていないが、windowsのole32.dllというファイルを修復するとゲームは落ちなくなった。

修復の仕方は、コマンドプロンプトを管理者権限で起動して、(一般権限だとうまくいかない)

regsvr32.exe / u ole32.dll

続いて

regsvr32.exe ole32.dll

と入力して、その後再起動するだけだった。(再起動は重要でした)

これでランチャーとゲームのクラッシュも(ひとまずは)解決したのだった。(追記)

そもそも破損したのがセキュリティや常駐ソフトの仕業である可能性は高いし、そもそもPCがwindows7の型落ちでいずれ買い換えないといけないという問題はあるが、とりあえずこれで直ったので良かった。

 

追記 別に良くなかった。とりあえず強盗を再度できたにはできたのでそれは良かったのだが、Launcherがクラッシュする不具合が再発するようになった。これから次世代機のリリースに合わせて新作コンテンツが配信されようとしているのに…!

他にも困っている方がいるようなので、Rockstarサポートからの文章を転載しておく。

After having a look at your DxDiag and MSinfo, we would like you to try the following steps:

1.

Re-install Microsoft .NET Framework 3.5 following this guide: http://windows.microsoft.com/en-us/windows/turn-windows-features-on-off#1TC=windows-7 Make sure that .NET Framework 3.5 is completely off. Then press OK and restart your computer. Then re-enable .NET Framework 3.5.

2.

Re-install Microsoft Visual C ++ 2008 SP1. You can refer to this article: http://www.microsoft.com/download/en/details.aspx?id=5582

3.

Re-install DirectX. You can refer to this article: http://www.microsoft.com/download/en/details.aspx?id=35

4.

Uninstall the game and the Social Club application in that order.

5.

Install CCleaner and run the scan.

6.

Re-install the game and Social Club. Before starting the game, update them manually. Below is a link to the latest version Social Club: https://support.rockstargames.com/hc/en-us/articles/200146066-Manual-Link-to-Social-Club-Application-Download

If the above steps do not resolve the issue, please reply to this message with updated DxDiag and MSinfo text files attached. We appreciate your cooperation in this matter.

Best regards,

これに対して「直らなかったよ」と返信したうえで来たのがこれ。

Hello,

Thank you for contacting Rockstar Support.

We are sorry to hear that you have problem with game. We will try to help you.

We have checked your files. We would suggest you the following

1.Reinstall the DLL file ole32.dll. To do this, do the following:

  • In the search box type CMD, right-click Command Prompt, and then select Run as administrator> Yes.
  • At the command prompt, run the following commands in the order shown below
  • regsvr32.exe / u ole32.dll and press Enter (this command will delete this file)
  • regsvr32.exe ole32.dll and press Enter (this command will reinstall this file)
  • Next type exit and restart your PC

If you have any questions, do not hesitate to ask.

We are happy to help you!

Best regards,

 

 

 コマンドプロンプトも”regsvr32.exe / u ole32.dll ”のコマンドはエラーが出て実行できず、”regsvr32.exe ole32.dll”の方だけ正常に実行できた。まあそれでひとまずは治ったんだけどダメだったので、これもうわかんねぇですわね… 

 

11月27日追記。

にっちもさっちも行かなくなったためrockstarにログのファイルを機械翻訳の悲鳴とともに送りつけたら、今度は日本語で返事が返ってきた。ログが日本語版windowsだったり、拙い英語だったりで察してくれたのだろう。

そして、サポートが言うにはEpicを介さず起動してください、ということだった。ライセンスの関係上、プログラムファイルのPlayGTA.exeから直接起動するとエラーが出るが、RockstarGamesLauncherからGTAVを起動するとエラーが出なくなった。

またもや一件落着といったところだ。前回問い合わせた時点ではRockstarlauncherから起動してもエラーを吐いたように記憶しているし、そもそもRockstarLauncherから起動してもEpicの認証は通るため、処理はそう変わらないはずなのだけれど、ふしぎだ。

とにかくrockstarの迅速なサポートに感謝するしかない。来月はカヨ・ペリコ強盗という大規模アップデートが控えている。個人的にはfalloutシリーズの追加マップの様にめちゃくちゃ難しいことを懸念しているが・・・どうなることやら。

パトレイバーとぼく

先日、めでたくパトレイバー4DXが劇場公開して、やった、パトレイバーって今でもファンが結構いるんだと安心したりした。その時の感想は別項に書いた。

aviationsagami.hatenablog.com

まああんまり中身のない記事だけど、嬉しかったってことでこの気持ちをわかってほしい。

 しかし、現在の「パトレイバー」コンテンツにおいてこれはゴールではなく中継地点でしかない。どういうことかというと、2017年に「パトレイバーEZY」というリブート企画が発表され、それが現在も進行中なのだ。これはアニメーター見本市で出た「パトレイバーREBOOT」とも別の企画で、発表当初は「いよいよパトレイバーが本格復活するのか!」と喜んでいたのだが、三年以上音沙汰がないとなると不安になってくる。

mech.hateblo.jp

 その辺の経緯に関してはこの記事が詳しい。どちらにせよ近年パトレイバー関連のグッズが新しく展開されているから、公式としてもまだあきらめているわけではないはずだと思うけれど、こうも時間がかかると「ジンライガー」のようにそのままお蔵入りになる可能性も出てきて非常に心配である。

 ‥‥で?

 あれ?なんかリブートとか新シリーズとか言ってるけれど、他に何かあったような…

 そう、実写版パトレイバー、「THE NEXT GENERATION パトレイバー」だ!

warucine-net.booth.pm

 先日、僕は同人誌で映画レビューする企画に参加する機会に恵まれたのだが、そこでも実写「TNGパトレイバー」について書いたくらい思い入れが深い。

 「評判が悪いけど好きな映画」というほど評判が悪くないのでは、と言う疑問も書いてみた後色々な方とお話しする中で浮かんできたが、どうにもマイナーない本作をこの機会に手にとって欲しいな、と言う気持ちがあった。「TNGパトレイバー」を高評価してる人ごめんなさいね。

 それで、話は遡ること2013年。実写版パトレイバー製作の知らせを聞いたアフガン青年は、思わず小躍りした。ちょうどそのころ、何気なく手に取った劇場版1をきっかけに、パトレイバーにドはまりしていたからだ。

 制作発表された2013年の初め、当時はあの「パシフィック・リム」も公開前で、実写ロボットアクションといえばせいぜい「ガンヘッド」「ロボジョックス鉄人28号」 くらいのものだった。そんな中でロボットアニメの実写化という前代未聞の企画が始動したことは驚くべきニュースだった。

 今思えばその発表の直前に、漫画版の作者で共同原作者の一人であるゆうきまさみが「実写版なんてそんな話は聞いていない」みたいに否定するニュースもあったりして、本作の立場の微妙さ、押井守が旧メンバーから独断専行で企画を立てたといううさん臭さもその時から漂っていたのだが… まあとにかくアフガン青年は今ハマってる作品の映像化これから始まると聞いて何もせずにはいられなかった。

 具体的に何かというと、エキストラに応募した。まだケツの青いガキだったので大人の役は回ってこなかったが、自分の出られそうな枠にどんどん応募して、4~5回は出演したと思う。エキストラは無給で、弁当と記念グッズ(クリアファイルとか)くらいしかもらえなかったが、それが逆に応募すれば呼んでもらえるという具合で都合は良かった。 

 ちなみに一回弁当が地元の中華料理屋の仕出だったことがあるのだが、めちゃくちゃまずかった。パトレイバー本編にも僻地にあるマズい中華料理屋が出てきたので、そこまで原作に寄せるのか、と感心した。嘘。勘弁してくれよと思った。クリスマスにロケした時もあってその時はADのおじさんがミネストローネを入れてくれたし弁当には骨付きチキンが入ってた。

 群衆の役があれば電車で二時間以上かけて現場に向かったし、カッパの役…河童の役が本当にあったんだよ!!!…があれば小田原の海岸まで向かい、特殊メイクをされて10月の糞冷たい海の中に入った。とにかく出られることがあればどんどん出たのだった。更衣室がなくてロケバスで一人で着替えてたら女の人のADが入ってきたこともあった。恥ずかしかった。

 エキストラで行った現場では、パトレイバーの実物大プロップが見られる撮影もあり度肝を抜かれたし、勿論本編に出演しているキャストにも会った。当時は今ほど有名ではなかった真野恵里菜は、生で見てもとってもかわいかった。筧利夫はそのまんまだった。

 さらに僕が出たいと言っていたら父母も乗っかってきて、母はOL役、父は熱海の警察署のおっさん役で出演したらしい。2013年は家族そろってパトレイバーだった。

 2014年には撮影も終了し本編が劇場公開された。家族も自分が出ていると知っているから糞高い全7章分の前売り券を買って、親子で毎月映画館に通った。

 今思うと、パトレイバーの実写ドラマを見るために毎月映画館へ行くなど、なんてばかばかしい日々だっただろうか。完成したものを見てみると、確かに「パトレイバー」はしていたが、往年のシリーズで繰り広げられた冒険を思うといくらかスケールダウンした内容に感じられた。押井守によるセルフパロディ小説「番狂わせ」の設定が下敷きにされていて、どうにも本編の忠実な実写化である以上に、旧作のパロディの色も強い作品だった。押井守流に旧作へ真摯に向き合った結果があれだったのかもしれないが…

 それでも、どこかのシーンに自分が出てるかもしれない、それにあの大好きなパトレイバーの実写化なのだからと毎回楽しみにして劇場に足を運んだのだった。DVDも片っ端から購入した。

 全話を映画館のスクリーンで鑑賞して、なかなかに楽しめたと記憶しているが、少し物足りないエピソードも散見された。エキストラで出ていたから、前売り券も買っていたから毎回視聴のモチベーションもあったが、それなしでは恐らく「まあこんなもんでいいかな」といいたくなる回もあったりして…(特にカッパな)

 ちなみに前売り券は全7章分が一枚になっているのだが、B3のポスターくらいの大きさがあって、めちゃくちゃかさばった。だから必要な部分だけ切り離して持っていったら「それは半券だけの扱いになるので無効です」と言われた。

これが「パトレイバー」1万1,000円の前売り券!イングラムがデザイン ...

これを毎回映画館にもってけちゅうんかい!!!バーカバーカ!!!最初はクソ真面目にトートバッグに入れて行っていたが、途中からは理不尽に感じたので映画館の人に掛け合って、途中からは切り取った奴だけ持ってくるので良いことになった。

 そして2015年には劇場映画「パトレイバー首都決戦」が公開され、実写版パトレイバープロジェクトは完結した。正直、劇場版に関してはまさしく賛否が分かれるクオリティだったかなあ、と考えている。パトレイバーというのは特車二課で起きる、しょうもないドタバタが魅力の一つであるから、シリーズにおける「ショボ」さやドラマ変調の作風はマッチしていた。けれど「首都決戦」はあの大作「パトレイバー2 the movie」の続きを標榜してるから、どうしてもトーンダウンが気になってしまったりするのだよな…

 首都決戦を中心にシリーズをレビューすれば、また評価も違ってくるのかもしれないが、とにかくそこが残念だったりした。

 そんな具合だから、やや消化不良な感じはあったものの、実写版パトレイバーはそれなりに僕に満足感を与えて完結したのだった。

 ところがどっこい、翌年2016年にはアニメーター見本市で設定を一新した短編アニメ「パトレイバーREBOOT」が発表された。一応実写版もアニメシリーズの続編という設定になっていたのだが、ゆうきまさみに否定されたように、企画そのものは押井守が勝手に動かしていたような色も強かったのである。かくして、TNGパトレイバーは「なかったこと」にされた。

 ちょっと実写版の出来が渋くて、そのあとさらにリブートされたからと言って「なかったこと」にするってのは言い過ぎだろとも思うのだけれど、実際公式も実写版の情報を今後発信するつもりはないように見える。

 昨年くらいかにマルイで開催された「パトレイバー展」では実写版の展示は一切なく、漫画版とアニメ版の展示しかなかった。アニメ版の設定に準拠した実物大のプロップは展示されていたのに、実写版のプロップは展示されていなかったのだ。トホホ~。辛うじて実写版のクリアファイルが売店で販売されていたが、アニメ版のクリアファイルの半分の値段で売られていた。投げ売りか?

 そういうわけで本稿はパトレイバーのコンテンツに関して僕が経験したことを取り留めもなくつづる感じのやつでした。色々説明不足な感じあったので手直ししたりしたけど…

 今回、この記事を書いたらそれなりに反響があって、パトレイバーの持つコンテンツ力に安心したりした。だから今後パトレイバーというコンテンツが再び花開く可能性はまだ十分あると思っているが、実写版はもう「昔そんなこともあったな」程度になってしまうのではないか、という恐れはいまだに持ち続けている。まあ、それでも僕は実写版の記憶を語り継いでいきたいと思う。

パトレイバー4DXを見た

 

www.youtube.com

 先日、「機動警察パトレイバー劇場版 4DX」を鑑賞してきた。30年前のアニメ映画をスクリーンで見られるだけでも僥倖であるが、4DXのインタラクティブな効果と一緒に鑑賞するのは予想以上に楽しい体験だった。

 ホントなら今年の4月くらいに公開予定だったのが一連の感染症の問題で公開延期になってしまっていて、僕としては30年前の映画リバイバルの公開なんてニッチな企画だから、公開自体されるかどうかと不安に思っていた。とにもかくにも今回、公開することができて本当に良かったなあ、と思いつつ映画の余韻に浸っている。

 4DXっていうのはまあ、映画の作中描写に合わせて座席が揺れたり、圧縮空気が吹き付けられたり霧が降ってきたりするやつだ。”4”DXなので本来はここに3D効果も加わり4つのDになるはずなのだが、2Dの映画の4DX化も少なくないようだ。画面は飛び出さないけれど各種効果はついてくるわけで。

 僕は以前ガルパン劇場版を4DXで見て、恐らくその時は戦車の車内のような振動や、大砲を撃ったような圧縮空気とともに映画を楽しんだはずだった。

 んでも正直なところあまり記憶がない。当時はガルパンブームの真っ最中で、体験した方は他にもいると思うので、あえてその時の記憶を呼び起こしはしないことにする。

 ガルパンは戦車に乗って、大砲を撃ちあい戦うのだから、それはすごい効果があったのだろうが、なにせその時ことを忘れてしまっていたのである。だから今回「パトレイバー4DX」を鑑賞する際には、4DXなんてどうせ…という感じで買いかぶって鑑賞に臨んだ。

 元からパトレイバーが好きだったものだから、それがスクリーンで見られればまあよいか、という心持であった。初めてパトレイバーを知ったのもこの「機動警察パトレイバー劇場版」だった。なんか「機動警察パトレイバー The Movie」とも呼ぶらしいが。わからん

www.youtube.com

 

 4DXを侮っていた予想は非常に良い意味で裏切られたと思う。先に貼ったURLは、今回鑑賞したパトレイバー劇場版のオープニングである。ここの曲は「ヘヴィー・アーマー」って言ってすごいかっこいい。

 自衛隊が暴走レイバーを食い止めるため、総力を挙げ攻撃する一連のシーンは、緊迫感もあり映画としての「掴み」としてはパーフェクトだ。元から僕はこのシーンが大好きだったが、4DXでその良さを改めて実感することとなった。

 飛行機が飛べば空を割くような風が吹き付けてくるし、レイバーが歩けばまるで操縦者のように座席ががたがたと左右に揺れる。一斉射撃の際はものすごい量の圧縮空気がヘッドレストの横から吹き出し、スクリーンはまるで戦場だった。

 導入部分に大規模な戦闘シーンを持ってきた映画の構成自体も見事であったが、それに4DXのインタラクティブ要素を加えられたらそれはもう、大興奮というほかない。すっかり映画の世界に引き込まれてしまった。

 冒頭の戦闘シーンから一転、本作では主に主人公たちはレイバー犯罪への出動や、僻地にある特車二課で日常生活を過ごしつつ、暴走の原因と目されるレイバー用OS「HOS」に関する謎解きに奔走する。

 そうした非レイバーパートの4DX効果に関して言うと、戦闘シーンにあったようなガシガシ動くようなシーンこそなかったが、町を探索するシーンで適度に風が吹いてきたり、辺りを見回す際に座席も左右に振れたり、適度に画面とシンクロしていてよかったと思う。全編ガシガシうごいててもメリハリがなく疲れちゃうしね。

 ちなみにトリガーハッピーの暴力警官である太田さんが画面に映ってるときは座席が非常に良く揺れたので、太田さんのファンの方は喜んでほしい。

 強いて不満を上げるなら、このご時世劇場内でマスクが必須なため、本来ならあるはずの匂いの効果を体験できなかったこと、そして押井守作品特有の蒸し暑そうな下町を歩くシーンで別に熱風が吹き付けてくるわけではなかったことなどが少し寂しく感じたりした。

 さて、経緯の説明は省くが、この映画のクライマックスは大型台風接近の中、養生プラットフォームでの大規模戦闘だ。押し寄せる山のような数のレイバーを薙ぎ払い、洋上プラットフォームの足場は崩れ落ち、主人公たちはその中を駆け回る。4DXの効果の面目躍如というようなシーンだ。ましてや台風の中であるから雨もめちゃくちゃ降ってくる。例えるならディズニーシーの今は亡き「ストームライダー」のような気分で、まるでアトラクションに乗っているような気分であった。f:id:sivedisc:20200725013640j:image

 30年前の映画とはいえ、4DXの効果がとてもよく映画とかみ合っていて驚いた、というのが総合的な感想だ。もしパトレイバー劇場版を見たことのない人はこれを機会に鑑賞することをお勧めするし、すでに見たことがある方も最新技術で魅力的なアトラクションに変貌した本作を体験すべきだ。こんなに愉快なことは恐らく今後もないだろうから、ぜひ劇場へ足を運んでほしい。まあこのご時世ですから適度に体に気を付けて、ne

 追伸 座席がガタガタ動いて、体がびしょぬれになった記憶が強いので記憶があいまいなのだが、たぶん音源はサウンドリニューアル版だったと思う。サウンドリニューアル版は結構曲の雰囲気が変わっていて、「朝日の中へ」とかは特に違うな〜と思ったりした パト2みたいに声優が差し替えられてたりはしないので許容範囲ではあるんですけどね

https://twitter.com/aviationsagami/status/1287675606105116675?s=21